雨燦燦
                
ユウ




いつの間にか振り出した雨。
夜の豊邑の街に紗がかかっている。
こんな雨の夜は思い出す…
最後に師匠と濡れた痛みの雨…

――大きくなったな…ヨウゼン…――

ただ大きくなっただけじゃないはずだった。
強くなった、人を守れるはずだった。
でも…結局あの人には守られてばかりだったな…


しとしとと振り続く雨。

幼い頃、師匠と濡れた雨。
こんな優しい雨なら、いつまでも降り続けばいいと思った…



「寒くは無いか?濡れると風邪を引くぞ。」
「ししょうは?ししょうはぬれてもいいの?」
「私はいいんだよ。お前はまだ小さいからな。」
「じゃあおおきくなったら、ぼくがししょうをぬれないようにする!」
「ははは…それは楽しみだな…」



そんな和やかな時も、もう過去の事…
かけがえの無い人を失った。
灯篭の光が僕の心を照らし出すかのようにゆっくり揺れる。
ふいに溢れ出る涙。
そんな中、優しく降り続く雨は哀しみを癒すかのように心地よい雨音を立てていた。


どんな慰めの言葉よりも心に染み透る…
あなたのいない明日であるけれども、あなたに守られたこの命。
僕もまた誰かを守るために生きていきたい。
そう思わせてくれるような優しい旋律。


やまないで。
ずっとやまないで。
この頬の涙のように、哀しみの全てが消えるまで。
せめてもう少し、ここで優しい音を聴かせて。



―――いつまでも、ずっと………やまないで―――






                                END.





*お礼な気持ち*
こんな素敵な話をありがとーです♪ユウっちvの書く小説はいつも、「あぁ、なんか好きだ!」
って感じがします!しかも、なんか小説欲しいなって言ったらあげるねって簡単にこんな素晴
らしいものを!!ありがとーvvしかも、ぜんぜん無い(笑)楊ちゃんのだし!
さすが、ユウっちだ!愛してる〜vv(笑)今後もよろしくです!




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