「あそこまでやったのに出て行くなんて、何考えてるのよ、あのバカ男！！」
バキッと悲鳴を上げて机が壊れた

「サ、サクラちゃん･･･お、落ち着いて･･･」
壊れた机に目を丸くしつつ、オドオドと声を掛けるヒナタ
「エー！サスケ君ってば、そこまでやられても出て行ったのぉ？！
あんた何様よって感じねぇ」
少しばかり驚いた表情ではあるが、いのが向かいに座っている少女からお茶を受け取りつつ相槌をうつ
「サクラは少し彼を甘やかせすぎたんじゃない？」
彼を好きっていう設定は止めた方がよかったんじゃないの？いのへとお茶を渡しつつ、テンテンが言う
「････････････ナルトを使えばよかったんじゃないのか？」
机の上にあった、机が壊（さ）れた際、落ちて割れてしまった自分用であった茶器を見下ろしつつ、憮然とネジが呟いくが、

「狼の鼻先に子羊を差し出すなんて真似、私がするとでも思ってるわけ？」
ニッコリ笑顔で呟くサクラにネジは背中を流れる汗を感じた
「ネジ、さすがにそれは私も許さないから」
一番離れた場所に座っているテンテンもが笑顔で言い、まるで凍りついたように固まってしまった

「ただいまぁ。
あれ？どうかしたの？」
金色の少女が窓から部屋の中へと入ってきて、壊れた机に、そして、その固まった空気に驚きつつも問いかけた
「「ナル、お帰りなさい！」」
サクラとテンテン、２人の少女が先ほどの凍えるような笑顔とは正反対の柔らかな笑顔でもって金色の少女・ナルへと声を掛けた
「任務はどうだったの？怪我はない？」
「コンビの相手に変なことはされなかった？うまく動けた？」
そろって自分の言いたいことを言い、それに対しナルは、
「どうってことはないよ、怪我もないし。コンビの相手は･････ちょっとスローだったかな？でも、普通に会話とかしたよ」
フワフワとした笑顔で返していく
話の途中で２人がちょっとばかり変な笑みを浮かべたことに気付きもせずに････
「ところで、机どうかしたの？」
纏った黒のローブを脱いで、壊れた机に目線を戻しつつ、この場にいる５人へと問いかけるが、
「サク「ちょーっと腐ってたみたいでね、茶器を置いたら壊れちゃったのよvナルが気にする必要ないわ、時間のある時にでもネジ達に新しい机買ってきてもらうわねv
あっ、その間ナルが不便ねぇ･･･････
ンー、そうねぇ･････あっ！サスケ君出て行っちゃったし、緊急措置として‘うちは’の机でも持ってくるわv
まぁ、あんな家のものなんて使いたくなんてないだろうし、私も使いたくなんてないけどvしばらくの間だけだから良いわよねvじゃ、ちょっと行ってくるわね。ナルは座って待って、の前にシャワーと着替えね。そっちの方はテンテンに任せるわv」
いのの言葉を切るようにサクラが言い、そしてその部屋から出て行った
「フフ、お風呂の用意は出来ているわ、さ、入ってらっしゃい。その間に着替えを用意しておくから
ネジたちはここでゆっくりしててね」
サクラに続くように椅子から立ち上がり、ナルの背を押しつつテンテンが告げる
ナルはただ目を大きくしつつ、口をパクパク
言葉を挟むことが出来ないまま、浴室へと移動されたのだった

残された３人は、
「あいも変わらずナルト中心だな、あの２人は･･････」
ネジの言葉に他の２人も頷くが、だが、２人ほどではなくとも自分達もナル中心であるという自覚は････････････なかったりする･････

ちなみに浴室にて、
少しばかりついた死臭を流しつつ、
「サスケが出て言ったってどういうことなんだろ？」
ポツリと呟くナルがいたり･････････
普通に抜けてる天然なナルちゃんなのでしたv

ちなみに、ナルの疑問は結局、翌朝まで明かされることはなかった
なぜなら、その話題になりそうになると、サクラかテンテンのどちらかが話を逸らした為である
そして、翌朝知りえた理由は、（今はまだきちんと継いではいないが）５代目火影によって緊急に呼び出されたからであった

「ヨウカ！キシ！なんで教えてくれなかったの？！」
５代目による呼び出しの後、小さな暗部の２人に詰め寄る、さらに小さな暗部がいたとか･･･
「月姫が気にすることじゃないわ」
「そうそう。死に損なったガキのことなんて放っておけばいいのよ」
あっさりと言い返された（？）ようではあったが･･････

ナルコもので、あの部屋で連載予定の設定で、WJ３７･３８合併号のナンバー１８１「闘いの始まり・・・！！」に基づいてのものです。
サスケが出て行った･･･、この設定のサクラじゃ絶対こうなる！と思ったら形が出てきちゃったんですよね･･･。で書いてみた、と･･。
楽しかったですvv
とりあえず、最後になって言うことではありませんが、サスケファンの方すみません･･