「これくらいの甘さなら、大丈夫かな?」
かわいらしいエプロンを身に付けた、やはりかわいらしい女の子が隣で同じように何かを作っている男の子に問いかけた
「んーー・・・・・・、程よい甘さでいいと思うぜ?」
差し出された“それ”をパクリと口に入れて返事を返す
「本当?」
女の子は、だが返ってきた答えにいまだ不安を隠せない様子で再度確認すれば、
「おお!大丈夫だって。猫湖さんも食べてみなって」
ニッコリと笑って男の子は、女の子の手元の“それ”を女の子の口元へと持っていく
「・・・・・・うん。おいしいかも」
わずかばかりに微笑んで用意していた箱につめ、シンプルに包装した














本日は2月13日
決戦日は――――

明日






バレンタインディの戦い





















2月14日は野球部のレギュラー陣にとって、災難日である
女の子にもてる者達が多いため、その日は朝からグラウンドは女の子の黄色い声で溢れかえっていた
毎年、そんな女の子から逃げ回るのが大変なのだ









だが、今年はそれだけではなかった。
野球部のアイドル・猿野天国から何としてもチョコレートを貰おうと必死になっているものが多数









だが、
「バカ猿!とりあえず・・・・・・、俺に渡すものがあるはずだろう?」
などと声を掛けようものなら、
『キャーー!!犬飼くーーん!!これを受け取ってーーー!!!』
等のように、どこからともなく現れた女の子達に追い掛け回されて、それどころではなかったのだった・・・・・・



ちなみに、マネージャー達(&報道部)が呼び寄せていたとかないとか・・・・・・










そんなこんなで誰も本懐を遂げられたものはおらず・・・・・・
報道部の梅星嬢の情報によれば、夜まで追いかけっこは続いたとか・・・・・・(女の子ってすごいですねぇ・・)














「あ、天国・・・これ・・・」
邪魔者は誰一人残ってはおらず、本日もいつもの通り、2人は一緒に帰っていく
その途中、猫湖は昨日作ったものを手渡した
「ありがとう」
猿野はニッコリと笑んでそれを受け取り、
「親にはちゃんと言ってあるんだろう?このまま行ってもいいよな?」
続けて確認するように問いかけ、猫湖が頷いたところで、すっと左手を差し出した
「じゃぁ、帰ろうぜ」





































「これが俺からのプレゼントな」
ダイニングテーブルに所狭しと並べられたたくさんの手の込んだ料理
その見事さに猫湖は驚いた。料理が得意なのは知っていたがここまでとは、と
帰ってきてからまだ、30分ほどしか経っていないというのに・・・
「すごい、かも・・」
この一言しか出なかった
「見ていても冷めるだけだから食おうぜ」
「?沢松君は待たなくていいの?」
猿野の言葉に疑問を抱き問いかけるが、
「ああ。今日は報道部のほうが忙しいから来れないってさ。まぁ、事前に聞いてたから、朝弁当渡しといたし、同様にこっちも貰ったし、そっちも後で一緒に食おうぜ」
(昨日はそんなこと言ってなかったのに・・・・)
心の中ではそんなことを思いつつも、勧められるまま席に着き箸を持つ
「おいしい・・」
思わず漏れた言葉に猿野は微笑んだ





















――――ちなみにその頃の沢松氏(達)
「ハァ、ほぉんとこいつらしつこいなぁ・・・・・・」
「当然ですわ。愛しの猿野君から何でもいいから貰おうと必死なんですもの(悦)」
「でも、少ししつこすぎますね」
「そろそろ罠の補充しとかないとな」
「そうですね。あれだけ罠を仕掛けたのに突破していくんだから・・」
「猿野君お手製のお料理を食べ終わりましたら、補充に参りましょう」
「夜摩孤先輩の言うとおりですね」
沢松宅にて、望遠鏡などを片手に外を監視しつつ、猿野作のお弁当に舌鼓を打っていた
「それにしても猿野君、お料理がお上手ですのね・・・。私も頑張らなくては・・」
「ホント、女として自信なくしちゃうよな」
「あっ、今度教えてもらうっていうのはどうかな?」
「「「「「それ賛成(です・ですわ(頷))」」」」」
外への監視を怠りもせずに、笑いあう女性の横で、
(俺から猫湖さんへのプレゼントはこれな)
机の上においてある、「1日早いけど」と昨日貰ったチョコレートを見ながら、心の中で呟いた







朝、猿野から渡された6段重ねのお重の中身はあとわずか
彼らがこれを食べ終わった時、野球部レギュラー陣の命数のカウントダウンが始まる











一部沢猫っぽい部分がありますが、彼らはただの友達です。それだけは断言しておきます。
見えないですが、(沢+猫(+女マネ+1))猿で猿総受けです。(←なにやらややこしい事に・・・(汗))ちなみに、出てきてはいませんが、沢松氏たちが捌いたのは動物達だけではなく華達やその他女子も混じっていたりします。
そして、思ったことは・・・、用意したお弁当が6段重ねのお重ってことは・・・・・・猿さん確信犯でしょ・・?(←やったのはお前だろうが)
えぇっと、書きたかったのは、微笑ましい猫猿を見守る沢松氏、だったはず・・・。
・・・・・朱木様!このようなものでもよろしければ、お受け取りください!!
リクエストありがとうございましたv当然、書き直し命令はお受けいたしますのでご安心くださいねv


*お礼な気持ち*
真琴様!こんな素晴らしい小説をありがとうございますvvもう、私、幸せで倒れそうですYO!!もう、私の理想です、理想!!
代理リクという素晴らしい権利をありがとうございました!今後も応援していますので、頑張ってくださいねvいえ、寧ろ信仰してますから(笑)




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