君のため






いつも君のことを見ていた

誰よりも繊細で傷つきやすい君のことを

目的のために多くの血が流れた

君は心の中でいつも泣いていたよね

強がっていたけど僕にはわかるんだ…

君のことだから…






「どうして、どうして望ちゃんは戦いに身を投じようとするの?」






これは聴けなかった、たった一つの質問。

あえて、僕は断定して望ちゃんに伝えた。

それは分かり切ったことだったから…

それでも、僕は望ちゃんの口から聞きたかった。

望ちゃんがいつ僕の近くから居なくなるのか考えるだけでも怖かった。

出会った時はずっと一緒だと思っていたから。






「どうして、このまま僕といてくれないの?」






あの時、こんな質問をしたら望ちゃんはどんな顔をしただろう。

少しは困った顔をしてくれたかな…

これは僕が心に秘めていたこと。

できることなら、僕は初めからずっと君の側にいたかった…。






「ねぇ望ちゃん、僕が死んだとき僕のために泣いてくれる?」






いつか、そう話していたことがあったよね。

望ちゃんはその時はそんな不吉なこと言うなって怒っていたけど、

僕は答えが聞きたかったな。

だって、僕は君を守って死ぬんだと心に決めていたから。

望ちゃんは僕のためだけに泣いてくれる?






「普賢。わしはお主を死なせたくない。」

望ちゃんにそう言われた時は嬉しかった。

でも、こういう世の中では望ちゃんの方が大切なんだよ。

それに、僕は望ちゃんの死なんて見たくないんだ。

大切な人だから…

自分を犠牲にしても助けたいと心から思ったんだ。






僕は望ちゃんに出会うために生まれたのかなって思うときがあるんだ。

君のために生きて、そして死ぬ…

そんな人生が嫌だとかは思わない。

だって、僕にはそれが幸せだと思うから。

望ちゃんはこんな僕を怒るかもしれないけれど、

僕にはそうとしか生きられないんだ…

ただ、叶うならばずっと君の側にいて君の心を癒して上げたかった。

君の笑顔のために…

僕は君の笑顔が大好きだからね。






僕の全てを君に捧げよう。

すべては君のために…

そう、君のために…







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