その子供は硬いからに覆われていた

孤独と言う名の…








孤独のタマゴ














金色の子供は孤独だった

親はいない

幼い頃から独り








ある老人が可愛がってくれたけれども

周りはいい顔をしなくって

老人が目を離した時にはひどく暴力を受けた

それは一つではなく

体へ与える暴力

そして、心へ与える言葉の暴力を

それは何度も繰り返されれ

純真だった子供は傷ついていった

そして、そんな環境で育った子供は人を信じなくなってしまった








老人は心から笑わなくなったその金色の子供を心配して

二度とそんな目に合わないように庇護したけれど

人間の汚い部分をしってしまった子供は

老人にも心を開かなくなってしまった

ただ、仮面を被って笑うだけ








だから、彼は常に孤独だった

周りにいくら、彼を心配する人がいても、金色の子供は常に独り

自ら殻に閉じこもっているから

それは誰にも傷つけられないけれど、

子供を愛する人もまた入ることは出来なかった

拒絶という名の殻は酷く孤独にした











そして月日が流れ

金色の子供は強くなった

せめて、自分の身は守れるようにと老人が願い、そして自らも願い、修行したのだ


"自分の身を守るのは自分だ"

"他人なんか信用できない"


そんな思いから

そして、金色の子供は、自分の身を守れるどころか、人を殺せるまでに成長した







ある日、与えた新しい教育係に心を開いた

それはとても珍しい事で

喜ばしかった

笑って 泣いて

表情をくるくると変える子供

そんな金色の子供を見るのが好きで微笑ましかった

しかし、悲劇は起きて

彼女は金色の子供を厭う人間に殺されてしまった




子供はますます心を閉ざす

前以上に殻は硬くなって




そして、

老人にせがみ、名を隠し、幼いながらも暗部となった金色の子供は

強いとして有名になっていった

子供は血飛沫を浴び、楽しそうに任務をこなした









老人はそんな子供を見ては悲しそうに笑った

でも、金色の子供にはどうしてそんな表情をするのか分からなくて

ある日聞いた、








「どうして、いつも俺を見てそんな顔をするんだってば?」








心底不思議そうに首を傾げる金色の子供に老人は静かに涙を流した

その涙に子供は動揺する






「すまぬ…」







老人は金色の子供を抱きしめた

子供は暖かいその温もりに戸惑いを隠せない







「すまぬ…、ナルト…」








それは決して不快ではないけれど

でも、不思議な気分にさせた

そして、抵抗できない自分がいることに気づく

それは決して振りほどけない程度ではなかったけれど、

ひどくそれを躊躇う自分がいて

子供は老人の背中に恐る恐る腕を伸ばした

いつも、この老人は威厳のある人でいて欲しかった







「笑ってってば?俺、じっちゃんの笑顔が好きってばよ?」







そう耳元で囁くと

さらに自分を抱く力が強まった









「わしも、お主の笑顔が好きじゃぞ…?」








しばらくたってようやく告がれた老人の言葉に

子供は一瞬だけふわりと笑った

それは子供の本物の笑顔

老人の子供を思う気持ちが殻にひびを入れたのだ

それはほんの小さなひびだったけれども、

金色の子供が中からでてくるのも間近だろう

その小さなひびから子供は暖かい言葉をその身に受ける







そして、出てきた金色の子供は、初めて周り人間の愛に気づくだろう










fin










*****あとがき。*****
・・・・・・ιすみません、2周年記念がこんな駄文でι
スレナルで火影とナルト話です。スレたナルトが再び心を開く話。
もっとギャグとかなんとか、需要がたかそーなのを書きたかったのですが
こーゆー感じの文を最近書いてないなーと思ったら、ついね。
個人的にはイルカ先生とかシカマルとかいのとか、アスマとか書きたかったのに!!
ま、なんか、変な文ですが、少しでも皆様に気に入っていただけたら幸いです。


みなみ朱木。03.3.8「月華の庭」

06.1.13 一部改定しました。






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